Freischwimmer

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ヴォルフガング・ティルマンス写真展を見に行った。

被写体の多くは、身のまわりにある、もの、人、風景。
それなのに、この人の写真には、独特な吸引力がある。

彼自身がインスタレーションを行った空間も、印象的な写真展だった。

「限られた貴重な瞬間にだけ、人や町の景色がその美しさを自分に開く」
ティルマンスはそう言っている。

そのフレーミングで、そのタイミングで切り取ることで初めて作品となった"貴重な瞬間"。
その瞬間を逃したら二度と訪れないような、崩れかける直前のバランスが生む美しさ。

日常の中に確かにある"貴重な瞬間"。
そこにまなざしを向け続ける彼の姿勢に、感銘を受けました。

Wolfgang Tillmans "Freischwimmer"


photo by Wolfgang Tillmans