ほんとうにすきなもの

昨晩録画しておいた、
NHK教育の「知るを楽しむ・星野道夫」を
朝食を食べながら見る。

毎回の放送ごとに、星野道夫に縁のある方が
番組を展開していくのですが、
三回目の放送の今回は、妻の直子さんが担当。

まだ結婚をしていないときのこと、
星野道夫が「あなたの夢はなに?」と尋ねたそう。
その頃は、フラワーアレンジメントに興味があって、
だけど、まだほとんど知識もない、という状況で、
なかなか一歩が踏み出せないでいた。

周りの友人や家族は、「あせらないでいいじゃない」
「もう少し様子を見てみたら」、という話が多かったけれど、
星野道夫に話したときには、こう言ったそう。

「本当に好きだったら大丈夫だよ」

そのひとことで、ふっと背中を押してもらって、
大丈夫なんだと思い、すぐに動きはじめたそう。

そして、取材者からの質問で、
「夢のあとおしの言葉は直子さんが特別だったからですか?」、
と聞かれると、笑い話なのですがと前置きをして、

「周りの友人の何人にも、”大丈夫だよ”と言っていたそうです。
 私だけじゃなかったんだ、という。笑
 誰に対しても分け隔てのない態度で接する人だったので・・・」

そんな素晴らしいお話を、うっすらと涙を浮かべながら、
語る直子さんの姿にじーんとくる。

大きな自然との関係性を語る星野道夫という存在だけでなく、
こうして、日常の中での星野道夫という存在にも、
触れることができて、なんだか新鮮な気分。



「本当に好きだったら大丈夫だよ」、
なんてすてきなことばなんだろう。
もちろん、これは星野道夫が語るから、
そこに奥行きが生まれ、感銘を受けるのですね。

僕も、本当に好きなものを
大切に、大切に、していきたいと感じました。