立ち止まるペンギンたち

念願かなって、旭山動物園へ。

「動物たちには自ら、自然体で、とりたい行動をしてもらう、
 その姿をたのしんでもらうことを大切にしているのです。」

その日、もしペンギンの気分がいまひとつで、
外に出ようとしなかったら、
お散歩コースがいくら見物客でびっしりでも、中止になるそう。
そんなお話を飼育員の方に伺ったうえで、
のそのそゆっくりと登場してきた
ペンギンたちのお散歩姿に、こころがじんわりと。

キングペンギンは仲間意識が強い習性があるそうで、
ひとかたまりになったり一直線に並んで歩いたりします。
そして、その仲間意識のおかげで、
一番後ろのペンギンが立ち止まると、
それにあわせて全員が、その場に立ち止まるのですが、
その光景がなんともやさしくて、またまたじんわりと。

どこの動物園にもいるような、
トラやライオンやキリンもいるのですが、
そのどれもが、なんだかのびのびしているように感じました。
こんな近くで見たことないなぁ、というほど側まで近寄ってきて、
草食動物らしいキリンの穏やかな表情や、
肉食動物らしいトラの勇ましい表情が、そのまま伝わってくるのです。

この他にも、近くでみると、ライオンって
こんなに顔が大きいんだ、そしてまつ毛が長い!というような、
まるで小学生の感想文のようで、お恥ずかしいものばかりですが、
でも、こどもの頃のような純粋な感動を味わえるということは、
とてもすてきなことだよなぁ、と思ったり。
旭山動物園の素晴らしい環境やスタンスを
さまざまなところで感じました。

シロクマの無垢な表情や水に飛び込む姿を
実際に見たあとで、説明ボードにあった温暖化などの
環境問題の解説を読むと、
よりいっそう、どっしり響く感じがしました。
単純な僕は、できることから始めようということで、
家に戻って、電気の消すタイミングが小刻みになったりしています。