偏見を持たないという偏見

だれかの偏見によって、
ぎくしゃくした人間関係だったり、
冷たい世の中だったり、
醜い争いごとだったりが、
起きているのではないかな、と考えて、
ぼくは、なんとしても偏見だけは持ちたくないと、
そんなことを思っていたときがありました。

でも、ちょっとこころを落ち着かせてみると、
その、" 偏見だけは持ちたくない "という考え方そのものが、
偏見というものではないかな、と思ったのです。

ある人に対して、
「あの人は偏見ばかりで」と決めつけていては、
自分自身だって、偏見を持っていることになります。

なんだか、こんがらがりそうな話ですが。。

人はだれでも、少なからず、偏見を持ってしまうもの。
そのことは、常に意識しておく必要があるのでは?

身の回りで偏見のようなものに出会ったとき、
「なんだ、あいつ!」と、ばっさり切り捨てるのでは、
それこそが、れっきとした偏見そのもの。
偏見と感じてしまうものを、
自分自身の偏見で切り捨てるのではなくて、
どうしてその偏見のようなものが生まれてしまうのか、
考える姿勢を大切にできたらいいなぁと、思うのです。