6月に ” December ”

もうすぐ卒業のシーズンがやってくるので、
それをテーマにした歌詞やタイトルの音楽が、
数多くリリースされることと思います。
別れだったり、新しい出発だったり、
そういった感傷的になりやすいときには、
音楽もいつも以上に印象深く響くのでしょう。
そんなタイミングを狙って、レコード会社もピンポイントで、
その季節にあった作品を発売して、
売り上げもしっかりと伸びるようです。

卒業の他にも、クリスマスだったり、
さくらだったり、夏のビーチだったり、
いろいろなタイミングがありますね。

こういったリリースというのは、
リスナーにとってみれば、
ごく自然なタイミングであると思いますが、
音楽をつくる側としては、
曲をつくって、CDとしてお店に並ぶまでには、
レコーディング、マスタリング、プロモーションといった流れを踏まえると、
どう頑張っても、3〜4ヶ月、多くは半年くらいの時間を要することになります。
ですので、これから数ヶ月後にやってくるタイミングを見越して、
新しく曲をつくるという、なんとも器用なことをしている状況なのですね。

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はてさて、たとえば、仮にですが、
こうしたことを僕がやってみようとしても、
それは、なかなかできそうにありません。
今日は空が澄みわたっているなぁとか、ぽかぽか暖かいなぁ、というような、
そのとき身の回りに起きている環境と自分のこころとが共鳴したときに、
音楽が、ふっと湧いてくることが僕は多いので、
たとえば、卒業のシーズンにこころが揺れ動いて、生まれた曲も、
卒業のタイミングには間に合わないのです。
(だいぶ待って、ちょうど1年後にリリースという方法はありますが・笑)

euphoriaは今、新しい作品を制作していて、
そのなかに収録予定の、"December"という曲があります。
この曲は、タイトルのとおり、
こないだの12月に、生まれた曲です。
12月に感じること、それは、
その1年のことを思い返したり、新しい年のことを思い描いたり、
師走特有の慌ただしさだったり、クリスマスの街灯りだったり、などなど。
そんな独特の雰囲気を味わうことが、僕は好きなのですが、
そうしたなかで、とても大切なギターのメロディーが浮かんできたのです。
3人でのバンドアレンジもばっちりと決まり、
euphoriaにとって、とても重要な1曲として仕上がりました。

で、この曲を収録した作品のリリースは、6月頃を予定しています。
"December"を6月に、という見事、正反対のタイミング(笑)。
梅雨のじめじめした季節に、12月のことを思い浮かべる、
それもまた良いのでは?と、
調子良く、自分のなかできれいにまとめてみたり。


なんだか、長々とした文章になってしまいましたが、書きたかったことは、
"December"という新曲をお楽しみにしていてくださいね、
ということだったのでした。